●ものづくり補助金（2019/3/12）

 ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金、通称『ものづくり補助金』をご存知ですか？

 
新しいものづくりやサービス開発に挑戦する中小企業と小規模事業者を支援するために中小企業庁が実施している補助金制度です。

 
従来の補助金は技術開発や市場拡大など公共の利益が主目的のため企業や大学の研究開発や試作を中心に受給されることが多いのに比べ、ものづくり補助金は景気対策としての側面を持ち、企業の設備投資を促進する狙いもあることから製造設備などにも適用できる中小企業のニーズに応える補助金です。

 
実は弊社も2015年に申請した事業が平成26年度補正ものづくり補助金の対象事業として採択されていて、2016年4・5月に設備を導入し運用を開始しています。

 
先日、その後追い調査として実施事業の概要に変更はないか、販売促進活動はどうか、当初の計画に対しての成果はどうかなどの事業調査があり、久しぶりに当時の資料を引っ張り出し涙なしには語れない苦労を懐かしく思い出しました（笑）

 
なので、なので？（笑）今さら感が半端ないですが、今回はこの事業で導入した設備をご紹介しようと思います。

 

 

 
事業の名称は

『リサイクルウエス製造環境改善及び品質向上に関する取り組み』

 

 

 

要はリサイクルウエスを製造する作業場の環境を整えてリサイクルウエスへの異物の混入を防ぎリサイクルウエスの品質を向上させようというものです。

 
リサイクルウエスとは衣類から作った工業用の雑巾で、この事業で言う異物とは服として使用する時には欠かせないものであるファスナーやボタン・スナップ・フックと衣類を裁断する際に発生する繊維屑を指します。

 
今までもスタッフの目による３度の検品や小型の金属検出機を用いて異物を取り除いていたのですが、金属検出機への投入作業の作業強度が高いことと金属検出機が小型であるため全量検査ができず、どうしても異物を見逃してしまうことがありました。

 
そこでこの事業で大型の金属検出機と付帯設備を導入し弊社で取り扱うすべてのリサイクルウエスの検品を行い、また、裁断の際に発生する塵を取り除く集塵機を設置することで安全安心に使用することができるリサイクルウエスの生産を実現しました。

 

 
↓金属検出機です。

袖口についた安全ピンやYシャツの肩口に残った虫ピン、変なところについたスナップやタグについたホッチキスの針など、常識的にあまり考えられない部分についたものはどうしても見逃しがちだったのですが、金属検出機に通すとすぐに反応して発見されます。

 

 

↓集塵機です。

衣類を裁断する際に発生する繊維屑を発生元で取り除くことでリサイクウエスへの付着を防ぐとともに、作業場の環境改善にも一役買っています。

 

 

 
リサイクルウエスは製造メーカーが違ってもそんなに大きな品質の差はないと思われがちですが、製造の際にひと手間ふた手間加えることで利用者が安心して使える使いやすいウエスになります。

 

 
運用開始から3年、私たちはお客様が安心安全に使用することが出来るリサイクルウエスをいつでも安定的に供給することができるように日々努力しています。